2023年6月・7月の刑事弁護
6月下旬には、電車内でのいわゆる条例違反で現行犯逮捕された事案を受けました
弁護人には、捜査の段階では捜査側が取得した証拠を一切見せてもらえませんので、車内の防犯カメラの映像がどうなっているのかとか、逮捕した者や被害者とされている者がどのようなことを話しているのかは、全くわかりません
あくまで被疑者の言い分だけが頼りです
ただ、現行犯逮捕されたにもかかわらず、本人の言い分は覚えがないというものであり、その内容は十分に筋の通ったものでした
そこで、調書への署名を拒否する方針にして、拒否しやすい環境を整えるために警察に対しては内容証明郵便で弁護方針を伝えました
その結果、期間いっぱいまで勾留されましたが、7月に入って処分保留のまま釈放となりました
この先よほど強力な証拠が見つかったというならともかく、20日間も猶予があったのに処分を決められなかったのですから、このまま不起訴になる可能性が高いでしょう
7月は、家庭内での暴行事件
最近このパターンをたくさん担当しているし、ちゃんと環境調整するから、とにかく私に任せておいてほしいと検察にいってみましたが、あえなく勾留請求されました
判断をする裁判官にほぼ同じこと(さすがに一工夫していますが)を告げて働きかけたところ、なんと勾留請求却下!
どうせ勾留が認められるのだろうと思って、準抗告の準備をしていつでも提出できるように待っていたのですが、嬉しい肩透かしとなりました
もちろん、その後は現在までしっかりと環境調整はできていますし、この先には不起訴にできると思います
以上のとおり、6月も7月も刑事弁護活動は順風満帆でした